2019/10/07 12:39

雨の街から雷の街に流れてた雨雲は、上空に広がる雷雲に飲まれる。
雨雲に乗った雨粒お化け(雨の街参照)はすぐ雨として降るか、ビリビリお化けになるか選ぶことになる。

ビリビリお化けになると決めた雨粒お化けは、雷オヤブンに挨拶をしたのち、雷の街での雷雲活動を始める。
近くにあった雨雲にくるまって、水分を氷の粒に変えて静電気をため込み、
電気を作っては放電、作っては放電を繰り返す。
雷採集士たちの裏をかいて落とすのが楽しいらしく、雷の街の様々な場所で落雷を落とす。
いかにして地面に落とすかを日々試行錯誤しており、地面に落とすと雷オヤブンからご褒美がもらえるとか。

もともと雷の街には意思を持った小さな雷雲たちもおり、同一視されることもあるが全く違う生物である。
小さな雲の塊が意思を持ったように動く点と、寂しがり屋な点が共通しているため混同されやすく
雷の街の住人以外はあまり見分けがつかないのだそうだ。

大半の水分を電気に変えてしまったビリビリお化けは、最後の水分で球状の霧を作り、その中を電気が走り回る「球電」状態になり、最後の放電を終えると霧と共に霧散する。

大きさはさまざまだがとてもキレイで、またビリビリお化けの最後の輝きという感傷も相まって
見る者の心がちょっと痺れるのだという。