2019/10/07 12:34
街の施設ではできない研究を行うために作られた街。好奇心の塊という共通点以外は一番様々な種族の住人が暮らしている。
家はなく、それぞれの実験室で寝ている者が多い。服装にも無頓着な者が大半だが、研究の街では通信機と心拍センサー付きの白衣を着ることが義務づけられているため、みんな同じような恰好をしている。
爆発音、嗅いだことのない匂い、奇声、寝不足不摂生によるゾンビのような姿の住人。
革新的な技術が誕生する場所は、まるで壊滅後の世界さながらの様相である。
このブログのタイトルである[Room7270]は研究の街の地球での呼び方で
ある研究者に頼まれていろいろな街のレポートを送るよう依頼されたことをきっかけに書き始めた。
地球のことにも興味があるようだが、それは後回しなんだそうだ。
この街の問題点は、先ほども述べたように好奇心の塊が集まっているため、
その好奇心が満たされた途端また別の研究に移ってしまい、
せっかく開発した技術や発明、発見を世界に生かすという考えが欠けている点である。
研究レポートという形で残してはいるが、すでに別の研究のために解体され、レポートも本人以外意味不明なため、再現できなくなってしまった発明品が数多くある。
これを問題視している一部の有志が、生存確認もかねて研究成果を見回っているものの、今のところあまり効果は上がっていないそうだ。
クルクリ(旅人)が一番立ち寄る街で、色んな街の発見を研究者に伝え、また研究の成果や発明品を他の街に広めている。