2020/11/14 21:16

ガスの街は毎日どこでどんなガスが発生するかが変わる街。
時には有毒なガスが出ることもあるため、住民の命を守る様々な装備がある。

街の様々なところに行かねばならない配達人には、いかに有毒なガスに当たらず迅速に仕事をこなすかが重要になる。

あまり移動速度が速いと、ガスに気付いた時には手遅れになることが多いため
貴重品や衝撃に弱いもの、込み入った場所への配達は徒歩で行われる。

ガスマスクと酸素ボンベは常備するが、ガスマスクのフィルターは万能ではない。
そのため、帽子や胸の辺りに、振動や音で危険を知らせるセンサーがついた装備をつける。

見た目は何の変哲もないその靴にも、ガスから身を守る機能がついている。
未知な成分であったり持ち主にとって有毒な成分が少しでも靴に触れると、徐々に発熱する。
その後靴底がねばねばに溶けることで危険を知らせ、同時に足止めをする。

このように靴が危険を知らせた地域は「メルトブーツ」と呼ばれ、
過去の発生頻度や発生範囲が記録され、予報の精度を上げる取り組みがなされている。
また、靴を溶かしてしまう行為そのものもメルトブーツと呼ばれる。

センサーやブザーに比べてこの靴、特に靴底が最も貴重で、また作ることが難しいため、
配達人は1つの靴を大事に大事に履くことが多い。

発熱するたびに少しずつ色が変わるその靴が、履きつぶされ熱で色が変わりくたびれていくことこそ
配達人の優秀さと経験の証となり、みんなから尊敬される。

ただ大抵の配達人は、突発的なガスの発生や仕事へ慣れによる慢心で、1度は靴を「メルトブーツ」する。
底が溶けて靴をダメにしてしまった配達人「メルトブーツ」を2度以上やらかした配達人は、
危険に対して素早く反応できなかったとみなされ、危険な場所や難しい配達を任せてもらえなくなる。